結束作業を効率的に行なうには、作業環境等に合わせた最適な工具を選定することが必要です。
様々な種類の中から使用用途に合わせて材質、結束バンドの幅、形状やその特性である耐候性・耐熱性などを考えて選ぶことで作業の標準化や作業性の向上を図ることができます。例えば、簡易結束工具は締付強度の調整は不可能ですがその分経済的で、保守現場などでの作業や数量が比較的少ない場合に適しています。
最も一般的な工具としては、工具の結束バンドの幅により様々な種類がある締付強度設定付き手動工具が比較的幅広い用途での使用に利用されています。作業者の疲労を削減するなら、空圧式工具がお勧めです。ボタン操作だけで締め付けや切断が可能なもので幅によって締付強度の設定もできます。結束作業が多い場合には、導入コストや結束バンドの単価は高くなりますが、全自動結束の装置が便利です。
通常結束バンドを一本結束するのには手作業で行なうと10秒弱かかりますが、全自動結束を使用すれば1秒以内で結束作業が終了可能です。結束作業時間の大幅な短縮や作業者の労務費などを考慮すると、トータル的には作業コストが低減する場合も考えられます。又、結束バンドの材質も作業の用途により選ぶことが肝心です。耐湿性に優れている材質としてはポリプロピレン、ナイロン66などがあり、耐熱性を求めるなら150度を越える高温化でも性能を維持できるフッ素樹脂のテフゼルやPEEKなどが適しています。